先日、実家の母が右肩を脱臼しました。
お風呂場で体を洗っている時に
何かを取ろうとした拍子に
バランスを崩して運悪く手をついたのが
洗面器の上だったそうで💦
洗面器に手をついたまま手がすべって
右肩を脱臼したしたそうです。
夜も遅く病院も開いていない時間だったので
父が夜間の救急外来へ連れて行ったそうです。
病院で肩をもとの位置に入れてもらい
今は問題なく日常生活を送れているとのこと。
脱臼から一週間後
父から電話で母の様子をきくと
「もう痛くないから♪」といって
病院から出されているコルセットを
きちんとしていないというのです。
脱臼というのは不思議なもので
抜けたときは恐ろしく痛い。
でももとの位置にもどせば
当時の激痛はいっきになくなって
日に日にましになっていきます。
僕:「病院でコルセット渡されたやろ?」
母:「あれしてると動きにくいから。
もう痛くないし。」
いやいやいや・・・・
僕たち治療家からすると
動きに制限をかけることが一番の治療。
つまり安静です。
「動きにくいから~」って
あえて動きにくくしてるんやんか!(笑)
動きにくくて正解なんです!
脱臼は元の位置にはめてからも
その後3週間ほど安静にして
患部の様子をみながらリハビリを始めていきます。
そうやって少しずつ肩の動かせる範囲を
大きくしていきます。
もし痛みがないからといってこの時期に
安静にしなかったら
何が起こるかというと
老後が大変💦
なぜかというと
安静にしなければいけない時期に
なにも考えずに動かしていると
再脱臼しやすいのです。
脱臼のレベルにもよりますが
肩が抜けたときに
多少なりとも肩周辺の靭帯が切れています。
つまり肩の位置だけもとに戻しても
肩周辺の靭帯や筋肉はまだまだ切れて傷ついた
ままなのでまたいつ外れてもおかしくないということ。
だから脱臼後
肩をもとの位置に戻して
痛みが落ち着いていたとしても
3週間ほどはしっかりと安静を保って
靭帯や筋組織の回復に専念しなければいけないのです。
もし僕の母のようなことをしていたら
これから数年後に
肩周辺の筋力が極端に低下したり
手や肩に神経痛が出たり
70~80歳になる頃には
肩の動かせる可動域が狭くなって
肩の動かせる範囲が耳より下になってしまう可能性が高くなります。
別にそれくらい、
と思うかもしれませんが
ちょっとずついろんな動きがおっくうになって
生活の質が落ちるので
認知症が進みやすくなったり
全身の筋力低下が進みやすくなります。
肩の動かせる範囲が大きいか小さいかなんて
若いうちはどうってことありません。
でも、年齢が行けば行くほど
そんな些細なハンデすら
誰の介護も受けずに自立した生活を送れる寿命
いわゆる”健康寿命”に大きな影響を与えるのです。
なぜコルセットはしなければいけないのか?
この不便さには意味があるんだ!と
理解できれば
不便なコルセット生活も頑張れませんか?
当院ではそういった
なぜ今この安静が必要なのか?
なぜ今この運動が必要なのか?
きちんと説明させていただきます。
治療内容を一緒に理解して
進めていけるよう取り組んでいます。
脱臼後のリハビリや
ケガの後の体の動かしにくさなど
お困りの際はなんでもご相談ください。
<予約優先>
☎072-669-8777
てるてる鍼灸接骨院